コンセプトには、 スライスハード消しゴムソフト消しゴムという3種類の「消しゴム」があります。コンセプトはベクター形式でドローイング (すべてのストロークのパスデータを保存) するので、従来のピクセル式の消しゴムのように機能するわけではありません。しかし、それぞれのツールは、異なる方法で編集作業を助けてくれます。

スライスツール
スライスは、カミソリの刃のようにストロークを切断する破壊的なツールです。スライスが触れるデータはすべて破壊され、残った部分は個別のラインとして再形成されます。

スライスツールは、大きく使って「消去」範囲を広げたり、原点でスライスなど、小さく使って必要箇所だけ切断することもできます。またスライスの対象を、使用中のレイヤーのみにしたり、またはすべてのレイヤーへ切り替えることも可能です。

ストロークの先端のトリミングや、ラインの切断、スケッチの「消去」をしたい場合は、スライスで処理できます。スライスはストロークではないため、スライスを取り消すには、「元へ戻す」操作を行います。


ハード & ソフト消しゴム
ハード消しゴムとソフト消しゴム は、くっきりした消し跡またはソフトなぼかしでストロークを隠す マスキングツールです。これらのツールを使うと、マスキングのストロークが作成され、コンセプトのベクター形式のブラシのように、移動させたり、位置やサイズ、滑らかさ、不透明度を調整することができます。

Apple Pencil など筆圧感知式のスタイラスを使用する場合、消しゴムはストロークの筆圧に反応します。

消しゴムが使えるのは使用中のレイヤーになります。 「自動」レイヤリングの使用中は、最後の使ったツールに基づいて使用中のレイヤーが決まります。例えば、最後に使ったツールが鉛筆の場合、消しゴムが使えるのは「鉛筆」のレイヤーに限られ、鉛筆のストロークのみが影響を受けます。消去したいストロークと一致するツールやレイヤーをタップしてから、消しゴムをタップしてマスキングしてください。

「手動」レイヤリングを使用している場合、消しゴムは常に使用中のレイヤーに適用され、またレイヤー内で使用するあらゆるツールも含まれます。レイヤーをタップして選択してから消去してください。

またハード消しゴムやソフト消しゴムは、図形定規 (直線、長方形など) と一緒に使うこともできます。消しゴムをタップしてから図形定規を有効にして、定規に沿ってトレースします。これはデッサンで完璧なブロックマスクを作成するのに大変便利です。

消しゴムの詳しい使い方は YouTubeまたは Mediumのチュートリアルをご参照ください。またソフト消しゴムで簡単な写り込みを作成する方法を こちらで紹介しています。これらのチュートリアルはコンセプト 4 のUI で作成されていますが、コンセプト 5 でも非常に参考になります。

ハード & ソフト消しゴムのトラブルシューティング
消そうとしても消せない場合は、正しいレイヤーで作業しているか確認し、また不透明度が0%より高くなっていることを確認してください。

図形定規を消しゴムおよび筆圧感知式のスタイラスと一緒に使う場合、筆圧に影響されることで、描かれた境界線どおりにストロークをなぞることができなくなる場合があります (境界線はツールの最大幅を示します)。しっかりした消し跡を残すためには、指を使って定規の周囲を消すことをおすすめします。

なお、他のベクターエディターは当社のマスキング化した「消しゴム」に対応していないのでご注意ください。ハード消しゴムやソフト消しゴムで引いたラインは、書き出しファイルでは白線で表示されます。このようなデッサンの仕上げには、スライスツールを使用してください。